美女と竹林

美女と竹林

美女と竹林

 森見さんの作品も、「きつねのはなし」「新釈走れメロス」以外は読んできたけれど(この二作もそのうち読みたい)、本作「美女と竹林」は、これまでと違いエッセイである。いや、エッセイ風のフィクションなのかな?どこまでが実話で、どこからが妄想なのか正直わからない。まあ、そんな事はどうでもいいのだけれど(もちろんいい意味で)。あと、題名もなんだ?という感じだが、タイトル通り竹林についての物語。「竹林について?」と思うかもしれないけれど、本当に、竹林と森見さんについての話である。美女は…あまり登場しない。竹と関係はあるのだが(読めば分かる!)。
 一箇所だけ好きなところをあげると、筋肉作家マッスル・トミーのくだり。電車内で思わず笑ってしまった。
 面白かった。でも、森見さんを知らない人にいきなり薦められるか?といわれたら、たぶん厳しいかなと。そういう気がする。太陽の塔とか四畳半神話体系の方が薦めやすさは上かな。
 まあ僕は森見ワールドを今回も堪能できました。良かったです!


追記:
こんなのがありました。
楽天ブックス|著者インタビュー 森見登美彦さん『美女と竹林』
やはり虚実入り乱れているらしい。でも、竹林は本当に好きなんだというのが分かった(笑)失礼ですが、実はそこからして疑っていました...。