過去に書いた

 師走。坊主が忙し走り回るといわれる月。年度末ではないけれど、年末なので皆さん忙しいと思う。もうちょっとがんばると年末と正月にちょっと休めるようになるという感じなのではないでしょうか。
そして、ここのところ、かなり寒くなってきた感じがする。この前まで上着を着込まなくても耐えられるような感じだったのだが、流石に厳しくなってきた。でも、冬の寒さというのが僕は最近本当に好きになってきた感じがする。何故だろうか。前まではあんなに嫌いと公言していたのに。今感じるのは、あの寒さが肌に、体にとしみる感じが良い。たまにしみすぎて体調を崩してしまうこともあるのだが。
 冬は当然ながらほとんどの人が厚着をしている。ただ、僕としては冬の寒さを感じたいと思っているところがあるわけだから、そう厚着をしたくもないという気持ちがあったりするので、それをどうやって消化しようかという風に悩んでいたりするのだけれど、そのために薄着をして風邪をひいてしまったらどうしようもないし、ちょうどいい塩梅を見つけるのは結構難しい。というか未だに見つけられていない。この絶妙なところを探し当てることが、生きているうちにできるのか?というのもある。見つけられなかったとしてもちょっと残念ではあるけど、まあ別にそれほど落胆するよう事でもないのかもしれない。
 こうやって書いてきたら、僕はこれまで意識は特段してこなかったけれど、案外、四季というものを意識しているのかもしれない。夏は梨を食べたくなったり、秋は秋刀魚とかきのこ類とかたけのことかをかなりの頻度で食べるし、冬は炬燵でみかんをたべたり、サツマイモを食べたり、鍋料理を好んだり。まあこれって誰でもそうなのかもしれないけれど、旬の食べ物を食べたいというのと同じぐらい、書いたとおり、温度を自分の肌で感じたいという想いが大きい。だから、冬は寒さを感じたいなぁと思う。
で、冬は空がきれいだ。これが冬を好きな理由のもうひとつの大きな要因なのかもしれないなぁと思う。僕は、別に「その空に星が存在していないと悲しい」とは思わない。別に星が光り輝いてなくてもいい。ただ、空を見上げると、地球の丸さを本当に感じることがある。これって、僕の視覚が馬鹿だからなのだろうか。だが、本当にそう感じるのだ。でも、これは僕に地球は球体であるという予備知識というか先入観があるからそう錯覚しているのかもしれないと思ったりもする。そこで、また空を見上げながらそういったことも含めてあれこれ思案をするのもまた良いのだけれど。嫌なことをわすれ、良いことすら忘れる冬の夜空。これが、いい。
確かに冬の早朝も良い。ただ、僕にとって冬は夜、だな。
 で、ここまで冬がいいだのなんだの書き連ねてきたわけだけれど、僕は、自分が生まれた季節である秋が実は好きだったりする。まあ暑からず、寒からずという、冬は寒さを感じたいなんて言っているくせにすごしやすい気候が良いというのは少なからず影響していると思う。秋といえば、なんだろう。僕は、悲しいぐらいに美的センスが無いので、紅葉とかを楽しむ感性がない。でも、博物館とか芸術展とかは好きだったりするから、一概にはいえないけど。前も兵馬俑の展示会に一人で脚を運んだし。あれはよかった。話がそれた。で、今度は頭に浮かんだのがスポーツの秋。ただ、僕にとっては一年中スポーツシーズンなのであまり、秋だからスポーツ!という感じがしない。そして、読書の秋。これも僕にとってはオールシーズンが読書の季節。というか本がないとやっていけないぐらいの感じなのでスポーツと同じぐらいに感覚がない。となると、やっぱり食欲なんだろうなぁ。僕は結構食いしん坊なので。と書いてきて、また矛盾する思いが浮かんできた。冬も食い物は美味いのだ。秋と冬はかなりいい勝負である。そうなると、何故、秋なんだ。また、思考の袋小路にはいった。ダメだ。でも、結論がないのもありかな、と最後は楽観的になったのでした。チャンチャン。