記録2
- 作者: 越智道雄,グレースハルセル,Grace Halsell
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 1989/09
- メディア: 単行本
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で、この「核戦争を待望する人びと」を読む。
ここに書かれていることは夢見事のようだ。
だけど現実にこういった事を考えている人がアメリカに存在する。
しかも、そういったファンダメンタリスト(福音主義者)は
アメリカの大衆だけへの影響に限らず政治的な影響力ももっているという。
彼らにとっては、聖書こそが「史実」なのだ。
地動説も嘘だし進化論なんかもってのほか。だからガリレオ・ガリレイもダーウインも大嘘つき。
彼らはユダヤと結びついている。それも「神の御意志」らしい。
ハルマゲドンには欠かせない要素を彼らはもっているから。ハルマゲドンにはユダヤ人国家が必要らしい。
そしてそれがユダヤ人の国イスラエルなのだ。
彼らは核戦争(=ハルマゲドン)に対して何の恐怖も無い。むしろ「待望」しているぐらいだから期待しているのだ。
なぜなキリスト教徒の自分達は核戦争(=ハルマゲドン)が起きたら「天国移送(ラプチャー)」されると思っているから。
はっきり言って彼らの言っている事は僕からするとぶっ飛んでいる。恐ろしいぐらいに。
そんな事を言っている人が少数で叫んでいるだけなら脅威・恐怖は少ないと思う。
が、彼らは多く存在し政治的影響力ももっているのである。そう考えると、恐ろしいのだ。
十数年前の本である本書。しかし、現代に話がピッタリ当てはまる気がする。
この本に出てくるモラル・マジョリティのジェリー・フォルウェルは先日亡くなった。
だけど「核戦争を待望する人びと」が全員いなくなる日はこないのかもしれない。
ハルマゲドンが実際に起こってしまうまでは・・・。