激痛 〜空き時間に〜 

 僕は、自分は痛い人間だとつくづく思っている。
考えても答えが出ないような事。答えが出たところでその答えが正解ではない事。そんな事象についてばかり最近考えている。こんな事を考えていて何になるのだろう?とまで考えてしまったり。でも、考えずにはいられない。むしろ、僕は考える事を放棄する方が怖いから。
 「世の中知らない方がいいこともある」。僕にはこの意見は大嘘にしか思えない。知らない方が良いことなど無く、たとえそうであったとしても、その真実を知り、受け止めて自分で考えて答えや意見を出したいと思っているから。だから、あらゆる意味で無知は罪になると思っている。そう考えると、僕はかなり大きな罪を抱えている人間だ。知らない事が多すぎる。知ろうとしていない事が多すぎる。知ろうと努力しているが知る事ができていない事が多すぎる。
 だから僕は大罪人なのだ。だから僕は罪を減らしたい。だから、僕は色々知りたい。だから、色々考えたい。それに、僕は、この世で1番知りたくない事実をすでに知っている。それは、「人間はいつかかならず死んでしまう」という事。そう考えると、もうこの世の中で知りたくない事実などありはしないのだ。(少なくとも僕にとっては)死よりも怖いものはないのだから。
 
 ここ最近で、僕の中に明確に固まった価値観がある。それを大切にして生きていこうと決心した。
 その価値観に固執はしたくない。だけど、大切にしたい価値観。僕は死ぬまで忘れない。そう、決めた。